法務局に自筆証書遺言を預けてきました
7月10日に始まった自筆証書遺言の法務局での預りサービス。まず、私自身が使ってみました。
お客様には今まで、公正証書を勧めてきました。実際に私のお客様のほとんどが公正証書で遺言書を残す選択をされています。しかし、現実的には自筆の選択もありと思っています。そして、自筆で書いた遺言は今からは法務局で、なんと一生3900円で預かってくれます。改ざんとか紛失の恐れもありません(注意:法務局は内容のアドバイスはしません。様式の問題で、受け取れないケースもあるようです)
福井市だと福井地方法務局は春山合同庁舎の5階と6階です。
ここが福井地方法務局6階 遺言預かりサービス窓口 ここで担当の方に提出します。
日本国籍取得の帰化申請や後見登記証明など、時々お世話になっている戸籍関係の窓口と同じ部屋で、私は割と馴染みがあります。(時間があれば隣部屋の人権相談の窓口に遊びに?ご挨拶に行ったり♪)。
私が私のこれからのために作った遺言書。公正証書遺言にあえてしない、というならライトに作れるようにしないと、と、かなり一般のひな形や様式からアレンジしています。形式を守りつつ、書いてて楽しい、これからの生き方、自分への前向きな人生へのメッセージになるようにしました。これでも法務局は受け取って下さいました(ごめんなさい)。
「客観的に一般的に遺言書、と言えるもの」でないと預かれないとのことですが。
2年半前に病気をした時に、自筆で遺言書を作った時からの夢。
デザイナーさんに何種類かデザインしてもらい、越前和紙にいろいろ試してみてます。
ほら、遺言書のイメージが変わるでしょ?
私の内容は法的な効力がある本文も、メッセージにあたる付言も、子供がいない女性なら共感して貰えるものだと思います(一応非公開…)
けっこう時間もとるし、私の場合、モチベーションとしての書きやすさを重視し、かなり斬新であったため、職員さんが形式面の審査、確認にかなり時間がかかりました。
法務局、用紙の余白を測られながら、
「遺言書、と冒頭に書くのが普通みたいですが・・・」
「…あのそしてここの部分ですが…」
「他にも確認したいことが。お待ちください」
イレギュラーすぎて、困られたかも。
本当に始まったばかりなのに、チャレンジ的なもので法務局の方には申し訳なかったです。
大丈夫。トラブルにならないように、安心できるように、ちゃんと作っています(^^)
例えば、遺言書と最初に書くのが抵抗があるので、作る必要性は痛切に感じてるけど書けなかった、という方の相談を受けたことがあります。その程度なら作る必要ないのでは?というのが普通の意見なんでしょうが。それで断念って残念なこと・・・。エンディングノートより楽、しかも法的効力のある文書を作ることをあきらめるなんて(でも、ほんと、気持ちはわかるんですよ)。
多分。日本語で「遺書」と「遺言」が似ていて、混同している方が多いのも原因でしょう。
トラブルを避ける為の文書なので、トラブルを避けるためにきっちりとすべき。こちらは司法的な観点。
でもだからといってハードルを上げて使う人が少ないのは制度的に意味がない。こちらは政策的な観点。
そこのバランス。
選択肢が増えたのは、なんにしても良いな、と思います。
公正証書、自筆で法務局預かり、自筆で自宅等で保管。それぞれの考え方だと思います。
私は、また書き直す可能性が高いし、どんどん書き直していきたいのでまだ公正証書ではないです。でも、公的機関に預かってもらうと安心。しかも内容については一応専門家なのでわかってるし。だから私の場合はこの方法を選びました。お客様の場合はケースバイケースだと思いますよ。
そうそう友人とセミナーやります。ここで書かなかったことも色々と。
(終わった後2時半からは、子供のいない女性向けのお話会もしますよ)
興味のある方は是非、
2020年 7月19日(日)午後1時~2時
「 自筆遺言書の書き方教室」
福井県民生協ハーツ羽水店 組合員ルーム
詳しくは、女性のロングライフ支援ネットHPにて
https://peraichi.com/landing_pages/view/fukuijosei
行政書士まきオフィスHP
https://maki-office.jimdo.com/