MAKI office’s diary ~あなたと私のため、ちょっと社会を変えてみる~

福井の女性行政書士事務所「まきオフィス」小川真紀によるブログ。

越前和紙での自筆証書遺言のセミナーのこと

もっと気軽に「ゆいごん書」を作れる社会に、もっと気軽に自分のいなかった過去、いなくなる未来のことを語れる社会に変えたい。

行政書士 小川真紀です。

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令和2年7月15日福井新聞 自筆証書遺言のセミナーの記事

先月、任意団体「女性のロングライフ支援ネット」代表として、福井新聞の2面トップに取材記事が掲載されました。とても素敵な洗練された記事で反響が大きく、この日から数日間、セミナー受講希望者からお電話が鳴りやまなくなり、多数の方にご迷惑をおかけしてしまいました。コロナ禍が人々の人生観、死生観にも影響していると思います(私を含めて)。

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令和2年第1回「自分で書くゆいごん教室」 福井県民生協ハーツ羽水店組合員集会所

 

令和2年度第1回の教室は7月19日(日)。
三密を避けるために会場の人数制限を守り、実際に受講できた方はお電話が繋がった方の5分の1以下。全員がアンケ―トに「次の機会があれば情報が欲しい」とご住所を書いて下さりました。(ネットの便利さを、特に今のコロナ禍では感じますが、一方で年配の方への情報伝達手段、本当に悩ましいです。ゆっくりでも郵送で行おうかな、と思っています。)

 

第2回も先日、8月23日に開催しました。第2回は定員を10人としたことで、より濃いお話ができました。そう。本当はもっと少数がいいと思っています。顔を突き合わせて皆でお話したいんですが・・・。

 

何人かの方からは、後日ご相談が入り、ご自宅へ伺っての起案、ご家族への説明も含めた支援をさせて貰う中、お一人お一人、ご自身やご家庭のことはもちろん、実際は「親から受け継いだものをどう次の世代に渡すか」という悩みのご相談だなぁ、と常に感じます。(家制度は確かになくなりつつありますが、各世代の気持ちの繋がりはなくなっていない)

頑張りがいがあります。

 

もっと気軽に「ゆいごん書」を作れる社会に、もっと気軽に自分のいなかった過去、いなくなる未来のことを語れる社会に変えたい。

行政書士 小川真紀でした。

 

行政書士まきオフィス

福井市花堂東1丁目8番15号302号 電話 050-5317-1134)

 

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第1回セミナーにて

 

法務局に自筆証書遺言を預けてきました

7月10日に始まった自筆証書遺言の法務局での預りサービス。まず、私自身が使ってみました。


お客様には今まで、公正証書を勧めてきました。実際に私のお客様のほとんどが公正証書で遺言書を残す選択をされています。しかし、現実的には自筆の選択もありと思っています。そして、自筆で書いた遺言は今からは法務局で、なんと一生3900円で預かってくれます。改ざんとか紛失の恐れもありません(注意:法務局は内容のアドバイスはしません。様式の問題で、受け取れないケースもあるようです)

 

福井市だと福井地方法務局は春山合同庁舎の5階と6階です。

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ここが福井地方法務局6階 遺言預かりサービス窓口 ここで担当の方に提出します。

日本国籍取得の帰化申請や後見登記証明など、時々お世話になっている戸籍関係の窓口と同じ部屋で、私は割と馴染みがあります。(時間があれば隣部屋の人権相談の窓口に遊びに?ご挨拶に行ったり♪)。

 

私が私のこれからのために作った遺言書。公正証書遺言にあえてしない、というならライトに作れるようにしないと、と、かなり一般のひな形や様式からアレンジしています。形式を守りつつ、書いてて楽しい、これからの生き方、自分への前向きな人生へのメッセージになるようにしました。これでも法務局は受け取って下さいました(ごめんなさい)。
「客観的に一般的に遺言書、と言えるもの」でないと預かれないとのことですが。
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2年半前に病気をした時に、自筆で遺言書を作った時からの夢。
デザイナーさんに何種類かデザインしてもらい、越前和紙にいろいろ試してみてます。
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ほら、遺言書のイメージが変わるでしょ?


私の内容は法的な効力がある本文も、メッセージにあたる付言も、子供がいない女性なら共感して貰えるものだと思います(一応非公開…)

けっこう時間もとるし、私の場合、モチベーションとしての書きやすさを重視し、かなり斬新であったため、職員さんが形式面の審査、確認にかなり時間がかかりました。

 

法務局、用紙の余白を測られながら、

遺言書、と冒頭に書くのが普通みたいですが・・・」
「…あのそしてここの部分ですが…」
「他にも確認したいことが。お待ちください」

イレギュラーすぎて、困られたかも。

本当に始まったばかりなのに、チャレンジ的なもので法務局の方には申し訳なかったです。
大丈夫。トラブルにならないように、安心できるように、ちゃんと作っています(^^)

 

例えば、遺言書と最初に書くのが抵抗があるので、作る必要性は痛切に感じてるけど書けなかった、という方の相談を受けたことがあります。その程度なら作る必要ないのでは?というのが普通の意見なんでしょうが。それで断念って残念なこと・・・。エンディングノートより楽、しかも法的効力のある文書を作ることをあきらめるなんて(でも、ほんと、気持ちはわかるんですよ)。

多分。日本語で「遺書」と「遺言」が似ていて、混同している方が多いのも原因でしょう。

トラブルを避ける為の文書なので、トラブルを避けるためにきっちりとすべき。こちらは司法的な観点。
でもだからといってハードルを上げて使う人が少ないのは制度的に意味がない。こちらは政策的な観点。


そこのバランス。
選択肢が増えたのは、なんにしても良いな、と思います。
公正証書、自筆で法務局預かり、自筆で自宅等で保管。それぞれの考え方だと思います。

私は、また書き直す可能性が高いし、どんどん書き直していきたいのでまだ公正証書ではないです。でも、公的機関に預かってもらうと安心。しかも内容については一応専門家なのでわかってるし。だから私の場合はこの方法を選びました。お客様の場合はケースバイケースだと思いますよ。

 

 

そうそう友人とセミナーやります。ここで書かなかったことも色々と。

(終わった後2時半からは、子供のいない女性向けのお話会もしますよ)

興味のある方は是非、

  2020年 7月19日(日)午後1時~2時
「 自筆遺言書の書き方教室」
福井県民生協ハーツ羽水店 組合員ルーム

詳しくは、女性のロングライフ支援ネットHPにて

https://peraichi.com/landing_pages/view/fukuijosei


行政書士まきオフィスHP

https://maki-office.jimdo.com/


まきオフィスのテーマ「多様性のある社会。いろんなことがアリな世界へ」

はてなブログ1日目は1年半前の思い出から。

平成31年1月1日発行の「福井県行政書士会会報」での事務所探訪記事に、行政書士まきオフィス、載せて頂きました。

事務所のテーマは「多様性のある社会」。いろんなことがアリな世の中へ。

行政システムや制度に押し込めるのが仕事、と思われがちな私たちの仕事…じゃなくて、多様な生き方を制度の道具を使って実現させる、というベクトルです。

開業2年(実働1年)で会報に載るにはおこがましく、半年前に辞退しての2度めのお声かけで。

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平成31年1月1日「福井県行政書士会会報」


受けたのは、自分の考えをまとめるいい機会かと思い直した為。1年以上たった今、再度読み直したり。今、行政書士まきオフィスはそれができてるかな?と。

 

一つ一つのお仕事は、そんな大層な理想を追いかけるものじゃないけど、なんとなく、

私なりにちゃんと走らないと。